第109回 2013.9.17(火)
「どっちだろう?」
「「この柿は渋柿ですか?それとも、甘柿ですか?」と私は隣の方に聞いてみました。「あっ!
甘柿ですよ」と笑いながら答えられました。「まぁ!甘柿ですね」と私は
ワクワクし、嬉しくなりました。
そういえば、私が小学校3年か4年生のころ、家はまだ古くて大きな柿の木があったなぁ。母は小さいころから
木登りが得意だったらしい。柿の実がいい頃合いになると、母は
スルスルと木に登り、沢山取って籠に入れました。私は「柿は甘いんだ」と言うイメージがあり一口「ガリッ!」するとベロが
ヒリヒリして痛くなりました。びっくりして母は慌てて「渋柿だから、まだ食べれんとよ!最初皮をむいて、つるして1カ月程で
甘くなるから、その時は食べていいよ」と教えてくれました。
10日たち20日たつと私は我慢ができなくて夜, 妹たちが寝静まった時、こっそりと部屋を出て軒下に、つるしてある
干し柿を見ました。「うふふ!母は、1カ月程で甘くなるって言ってたけど、ちょっと
味見してみるか」「モグモグ」。
すると、渋みはなく素晴らしい干し柿に変身していました。私は、なにかしら幸せな
気分に、なったっけ。
今頃の時季、たわわに実った柿が、どこそこで、見かけます。頭のすみっこに離れない
渋柿の事が浮かび、それでも私には懐かしい思い出です」
★古い柿の木は半分ほど切って、でもまだ残っていると母が言っていました。生命力って凄いですね!